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研ぐ頻度

包丁を研ぐ頻度について

良い包丁といわれるものとそうでもないものの違いは、その包丁の持つポテンシャルの違いにあります。どんな包丁であっても、はじめのうちはよく切れるものです。
汚れを除去して清潔に保ち、よく乾かしてから収納する、これが日々のお手入れで、これをすると長持ちはします。しかし次第に切れ味は悪くなるものです。切れ味が悪くなったときには、研ぐことで切れ味が蘇ります。

切れ味が悪くなる現象は、鋭利だった刃先が使用によって消耗し、丸くなったことで起こります。これをまた鋭利な状態に戻すのが研ぎです。

肉をよく切るような洋包丁であれば、調理中に切れ味が落ちてしまうこともあります。この時には肉の脂などを除去したり刃先を修正するために研ぎ棒を使います。和包丁でもアルミホイルを切ったり、茶碗の糸底でこすったり、シャープナーを使えば一時的な切れ味は戻ります。

しかしこれらの方法で研ぐのは、根本的な解決ではありません。刃先を荒らすことで、一時的に切られる材料への食い浮きを良くして「切れ味が戻った」ようにしているだけです。これを続けることで刃先の強度が落ち、刃こぼれなどを起こすようになります。

刃先が丸くなって切れなくなるのは、大体一般家庭で一ヶ月です。その間にも切れ味の低下は感じているはずです。

時間がない、一時的な切れ味でもいいから戻したい、そのようなときに緊急避難的に使用するのが、シャープナーやその他の方法です。しかし前出のようにそういった方法はデメリットも大きなものですから、砥石での研ぎを定期的に行ってシャープナーなどで荒れた刃先を修正しなくてはなりません。この頻度は最低でも1ヶ月に1回から2回と言われています。

調理人は少しでも切れ味が落ちてきたと感じれば砥石に当てますし、棒状シャープナーを使っているお肉屋さんの職人でも、仕事終わりは砥石を使って研いでいるようです。1ヶ月に1回は専門家の手による研ぎに出すとも言います。

一般的な家庭ではそこまで必要はありませんが、この「1ヶ月に1回から2回、砥石を使う」という頻度は必要です。これによって刃先表面の荒れや刃こぼれも修復することができます。

良い包丁とそうでもない包丁の違いはポテンシャルの違いですが、このように手入れをすれば末永く使えるのが「良い包丁」、手入れをしても案外早めに切れ味が戻らなくなるのが「そうでもない包丁」です。良い包丁は「手入れに応えてくれるもの」なのです。